Something So Right

大洗在住のSEなおっさんが趣味の楽器いじりや模型製作、万年筆いじり、サイクリングその他について書いています。

Windows 11に備えてPCを新調する。(0)

7月初のブログです。

 

大江ノ郷自然牧場から卵やらプリンやらバウムクーヘンを買ったり、田中農場から卵を買ったり、数馬酒造から能登の梅酒を買ったり、キウイ酒を漬けたり、さくらんぼ酒を漬けたり、コーヒー酒を漬けたり、骨伝導ヘッドセットを買ったり、ネタは沢山あるんです。

 

ただただ忙しい

 

もう、チームになってないというか、銀河英雄伝説に例えると、ヒューベリオンだけでイゼルローン要塞を攻めるような状態が続いてます。

 

たとえば打ち合わせ。お客さんは取締役やら部長やらが勢揃いしているのにこちらは私だけ。しかも3時間とかかかります。準備・進行・議事録の執筆など、全て一人でやるんですよ。

 

コロナが落ち着いて、安心して外に出られるようになったら他に行こうかな~。

 

さてさて。

 

Microsoftが前言撤回してWindows 11を出すそうで、さっそく、手持ちのラップトップにプレビュー版を入れてみました。

 

Windowsの場合、Meや8という最低最悪なOSがありましたから、余程のことでもない限りうろたえません。悪い印象を抱きづらいというか。11は今のところ、良くも悪くもないといった感じでした。

 

で、Windows 11なんですが、制限があるんですよ。TPMが必要だったり、CPU制限があったり。噂ではCPU制限については緩和させるとかで、Intel製なら第7世代も対象になるとかならないとか。もし対象になるなら我が家のX1 Carbonもアップデートできるので狂喜します。

 

で、長らく使っている我が家のデスクトップ1号機と2号機。長らく使っているだけあって、1号機はマザーボードASUSのA88XM-PLUSでSocket FM2+。2号機は同じくASUSのB350M-A。2号機は最新BIOSにしてCPUを新しくすればWindows 11にアップデートできますが、1号機はさすがに無理です。

 

どうせ新調するなら~ということで、やりたいことをまとめてみました。サブはそのうち考えます。マウスのラップトップを買ってから使用頻度が下がっていますから、壊れるまで使って廃棄でもいいかも。

 

  • CPUはRyzen一択。
  • グラボは移植する。
  • 簡易水冷にする。
  • ケースも新調する。
  • 光学ドライブは移植する。
  • できるだけCorsair製品を使う。(単なる趣味です)

 

ケースは多分、8年くらい使っているのかな。長持ちしているほうなのではないでしょうか。

 

懸念点としては、PCパーツが品薄気味なことです。PCの自作を始めて24年、スペックを追求する虚しさはよ~くわかっていますから、あまり性能は追求したくないんですよね。Ryzen 3でも大満足。

 

とりあえず、既存のケースの採寸をしてから、パーツの物色でもしてきます。

 

ほなほな。

ドラゴンクエスト10をやってみた

今さらドラゴンクエスト10をやってみました。

 

 

1作目が発売されたのが1986年ですから、長く続いてますよね。私は1から4まではファミコン版を、5はスーパーファミコン版をプレーして、9はニンテンドーDS、11をPS4でプレーしました。6から8はプレーしたことはありません。

 

正直、9と11は面白いと思いませんでした。11は9ほど酷くはないにせよ、シナリオは一本道で、登場キャラクターもたいして魅力を感じません。

 

ドラクエに限らず、グラフィックが~とかフルボイスが~とかムービーが~とか、本来重要なゲームとしてどうあるべきかという部分がおざなりで、それ以外の部分に無駄に力を入れてる気がしてならないんですよね。ムービーに力を入れたところで、映画には敵わないんですよ。

 

さて、ドラゴンクエスト10ですが、コロナとテレワークで家に引きこもっているので、それなりにプレーしてます。

 

では、感想らしきものを書いていきましょう。一応、私はTRPGやMMOの経験は豊富で、ファンタジー物は小説も映画も和も洋もそれなりに観てきています。

UIは良くも悪くもドラクエらしい

良く言えばドラクエらしく、悪く言えば古臭いですね。コマンドバトルに関しては、制作側は「欠かせないドラクエ的要素」と判断したのでしょう。これに関しては特に不満はありません。ただ、コミュニケーションが重要なMMOにしては、チャット関連の機能は非常にしょぼいです。全角で20文字までしか入れられず、Switchでプレーする場合はいちいちソフトウェアキーボードが全画面表示されます。

 

チームチャットやフレンドとのチャットはスマホ用のツールでできるのに、PTチャットはできないのも残念です。もっとも、チャットに関しては他のプレーヤーと会話する機会があまりないというMMOにあるまじき状況(サポートは酒場で雇える)なのと、元々がWii用だったことも影響しているかもしれませんね。

 

キャラクターデザインは微妙だが設定は良い

ま、難しいですよ。デザインは。私ならエルフとドワーフという名前は使いません。西洋では神話から出てきてますし、トールキンの「指輪物語」の印象も強いです。日本国内だとやはり「ロードス島戦記」のディードリットのイメージが強いですね。既にそういったものがある状態で、あのエルフとドワーフはちょっとないかな?と。

 

トールキンが物語のためにエルフ語を生み出したことを考えると、ドラクエ10の各種族の設定はちゃちです。プクリポとオーガは悪くはないものの、エルフは変に和風だったり、ドワーフはこれといって特徴がなく、見た目が違うだけで文化の違いがまったく感じられないのは良くないかな。

 

だがしかしで、出てくるキャラクターはけっこう魅力的です。モブ的なNPCに至るまで印象的なキャラクターが多く、非常に良いです。

 

システムは全体的に微妙

まず、サブを作る必要性が感じられません。職業やスキルは全部取れて、種族ごとの違いも特になし。違いを出せるのは、どの職人になるかくらい? 仲間モンスターも懐けばどの職業でも連れて歩けますしね。

 

サブを作っても、結局やることは同じで、ガチ勢の道を極めようとすると、似たようなキャラクターが量産されるというのは微妙過ぎませんかね。Diabloを見習ってほしいです。

 

レベル上げとゴールド稼ぎはフィールドでの狩りではなく、クエストのクリアで多く稼げます。この点については、フィールド狩りでもっと稼げるようにしたほうが良いと感じています。このゲーム、高レベルになると装備1つで百万ゴールド以上吹っ飛ぶので、相当マゾいです。全ての職業でレベルカンストするような廃人をターゲットにしてはいけません。

 

あと感じるのは、職業が無駄に多いことと、職業間のバランスがいまいちなこと。これも難しいところではあります。他のゲームみたいにツリー構造にして、魔法使いや僧侶、遊び人の上級職が賢者~みたいにすれば良いのに。

 

いくらコロナでステイホームだからって、20もある職業をレベル100以上にするのは辛いというか何というか。そんなの楽しいんですかね?

 

唐突に出てくる学園といい、どうもこのゲームの運営は迷走しているというか、MMOの理解が浅いというか、見るべきユーザー層を間違えているというか・・・

ストーリーはサブも含めて良い

ストーリーに関しては、特にサブクエストが良いです。日常を描いたようなやつ。古典的なドラゴン討伐とか魔王討伐って、昔のジャンプの漫画と同じく虚しい結果しか招きませんからね。強さのインフレ化。最初の世界、別世界、過去の世界、魔界といったら、次はどうするんだと。この点については、根本からやり直さないといけなくなるので難しいところ・・・というか、最初の構想はどこまで考えていたのやら。

 

特定の敵を一定数倒すとか、お使いクエストみたいなのは、まぁ仕方ないですね。

 

今後が心配

モンスターが高レベルの装備をドロップするとか、レベル89まで得られる経験値が3倍になるアイテムがもらえるとか、ハウジング、ドレスアップなどなど、いろいろ楽しめる要素はあるものの、上にも書いた通り、魔界の次はどうすんねんという致命的な問題があったり、金策が辛かったり、コミュニケーション関連の機能が拙かったりと、新規勢が増えそうになくて心配です。

 

悪い意味で保守的過ぎるかなぁ。ストーリーが一通り終わったら、ログインしなくなると思います。

 

ドラゴンクエストというタイトルが持つ神通力はいつまで持つのやら。

 

ほなほな。

蝦油 (シャーユ)を作ってみた

最近、中華一筋というYouTubeのチャンネルを好んで見ています。

 

www.youtube.com

 

この中で、海老の頭と油を使って作る蝦油 (シャーユ)と極上カスに興味が湧いて、どうせテレワークで朝から夜まで家にいるので、作ってみました。

 

使った海老はプレミアムブルーシュリンプというもので、Amazonで買いました。

 

 

流水で解凍したら、頭をもいで油で揚げていきます。ポイントは極々弱火にすること。強火とかにすれば時短になるかもですが、焦がしたら即OUTですし、料理は手間を惜しんではいけません。

 

解凍は、私は家が寿司屋なので慣れたものですが、慣れてない人は慣れるまで実践しましょう。

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海老の身は茹ででおきます。今回はサラダとグラタンに入れます。

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生姜の皮を加えて、しばらくすると海老の頭が鮮やかな赤色に変わってきます。

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時折りかき混ぜながら、40分ほど揚げ続けたら完了。時間はよくわかりません。もっと時間をかけても良かったかも。

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今回はこんなのを使ってみました。

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油と極上カスの素を分けます。

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とりあえず蝦油は完成。十分に冷ましたら瓶に入れて保存します。もっと揚げるのに時間をかければ緋色になったかもしれませんね。

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海老の頭と生姜の皮はフードプロセッサで粉々にします。最近、圧力鍋とフードプロセッサの出番が多いです。

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たまに様子を見ながら、中をかき混ぜたりして、程よく粉々になったら終了。中華一筋の動画だともっとドロドロしてたんですが、まぁ、いいでしょう。

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ちょっとつまんでみたら酒が飲みたくなりました。めっちゃ美味いです。味はもちろん、香りがたまりません。

 

気をつけるべきポイントとしては

  • 解凍はしっかりやる。
  • 水気を取りきる。
  • 火は極々弱火を常にキープする。

といったところでしょうか。これさえ守れれば簡単に作れるのでおすすめです。

 

明日は海老ラーメンでも作ってみますかね。

 

ほなほな。

 

 

劇場版「若女将は小学生!」を今さら観てみた

骨伝導イヤホンはまた他の日に。

 

私はアニメファンではありません。大昔はいろいろ観てましたが、働くようになってからは、よほどのことがないと観ません。けいおんなんか、10年くらい経ってからやっと観たくらいで。アニメ好きな方が話題にする作品はほとんど観てません。

 

というわけで、Twitterで知り合った方がいつだったか話題にしていた「若女将は小学生!」もスルーしていました。Amazon Primeで何観よっかな~と物色しているときに見つけて、何となく観てみたら・・・

 

おっさん大号泣

 

100点満点で100点。

 

ここまで「良い!」と思えたものは、他に思い当たりませんでした。

 

まぁ、虐待してるだけとか、過酷過ぎるとか、いろいろ言われてるみたいですけど、震災の二ヶ月後に現地に行って見たものと比べれば軽い方ですわ。現地の臭いは10年過ぎてもまだ頭にこびりついてるし、現地で見たものを思い出すと吐きそうになるし、たまに夢にも出てくるし。

 

脱線する前に戻りましょう。

 

あらすじは、小学6年生の”おっこ”が交通事故で両親を亡くして、温泉旅館を営む祖母に引き取られ、祖母の幼馴染だった幽霊のウリ坊との会話(他人には聞こえない)が誤解を生んで旅館の若女将になることになり、旅館に来る客やクラスの同級生との交流で成長していく~といった感じ。

 

よくありがちな話を、ファンタジーの要素を入れることで既視感やマンネリ感から脱却できています。

 

旅館に来た時はクモやヤモリにビビって大騒ぎしていたのが、平気で手で触るようになったりと、演出が巧みなんですよ。批判が大好きな私がツッコミができないくらい、全体的に完成度が高いです。

 

原作?では、途中から舞台が旅館でなくなったり、子鬼の鈴鬼が中心になったり、魔界に行ったりするようですが、映画は旅館が舞台のままで、まぁ、その方が良いと思います。魔界まで行ってたら褒めません。北斗の拳ドラゴンボールみたいな無理やりな引き伸ばしみたいに感じてしまいます。

 

物語のハイライトは、旅館に来た家族連れの客の父親が、自分の両親を殺してしまった運転手と知った場面。旅館に来てから築いた人々との縁が主人公を立ち直らせ、罪悪感から他の旅館に移ろうとする家族に春の屋旅館の若おかみであること、"花の湯温泉のお湯は誰も拒まない"ことを伝えて留める場面で涙腺が崩壊しました。子供の成長に感動する親の気分がわかったというか。

 

エンディングは心がスッキリする内容で、ここまでカタルシスを感じる映画は久々だなと感じました。変に含みなどを持たせずに完結させるのって大事ですよ。脚本、構成、演出、声優陣の仕事、どれもが高レベル。素晴らしい。

 

調べたところ、公開直後は興行成績が低かったのが、ネット上での評判が高く、結果的に予想の3倍の興行収入になったんだとか。もし、上映時に知っていたら何度か観に行ったでしょう。

 

色気やら萌えやら戦闘やらではなく、物語だけで勝負する作品が、もっと評価されるようになると良いなと思います。はい。

 

円盤は、Blu-ray コレクターズ・エディションを買わせていただきます。

 

アニメには興味がない、という方にも観ていただきたい。ホームドラマが好きな方には特に。

 

批判しないでいられるって良いですね~。

 

ほなほな。

※ネタバレあり※ 閃光のハサウェイを観てきた

ヤマトだけ観て帰るのはもったいない、というわけで「閃光のハサウェイ」を観てきました。

 

原作は初版を読んだ記憶があります。登場人物やMSの名前と結末を何となく覚えているレベルです。

 

原作の方は「逆襲のシャア」の小説版の一つ「ベルトーチカ・チルドレン」の続編で、そちらではクェス・パラヤはハサウェイに殺されていますが、劇場版ではチェーン・アギに殺され、ハサウェイはチェーンを殺しています。個人的には劇場版の展開は好きではないです。いろいろ理由をつけて味方殺しをした証拠が残っていないにせよ、ハサウェイが味方殺しをしたことを秘密にするのはいかがなものかと。

 

今回公開される劇場版「閃光のハサウェイ」は劇場版「逆襲のシャア」の続編になるわけで、クェス関連の描写がどうなるのかは見どころの一つになりますね。

 

そうそう、今回は福井晴敏氏が絡んでないんですよ。UCもNTも好きではなく、ヤマトやハーロックの惨状を知ってますから、安心して観られます。

 

あらすじは、地球を守るために全人類は宇宙に出るべき、というシャアと同じ理想を掲げたハサウェイが差別政策を行う官僚や議員(貴族化しているらしい)を粛清する~といったもの。

 

黒幕は連邦軍の将軍らしく、それで兵器を揃えたりできたようです。

 

あらすじの解説は端折るとして、良かったと思った部分を挙げていきます。

 

映像美が素晴らしい

後半の戦闘シーンが夜間の戦闘だからか暗くてよくわからん状態だったことを除けば、全体的に映像は凄かったです。ハサウェイ以外は新キャラということもありますが、「誰これ?」みたいな部分はなし。NTのマーサみたいなことはありません。ハサウェイがハサウェイに見えます。

市街戦の描写が凄い

初代でも巨大な薬莢が降ってくる描写があって斬新的でしたが、今作での市街戦の描写も凄かったです。MSは実際に存在しないのに、市街地で戦ったらこうなるのか、と現実感を感じさせる描写でした。

声優陣も良い仕事をしている

ハサウェイ役が今までと変わったそうです。声優にはほとんど興味がないので、特に問題は感じませんでした。ギギ役は声が幼すぎないか?と思ったものの、大人と子供が同居したような、良くも悪くも女を感じさせる演技で、とても良かったです。ガンダムのヒロインでこういうのいるよねって感じ。クェスに通じる部分も感じました。

ペーネロペーが怪鳥っぽい

ペーネロペーが飛ぶときの音が独特で、怪鳥っぽかったです。これは好き嫌いが分かれそう。惜しむらくは、ペーネロペーにしろ、クスィーにしろ今までと何が違うのかなど説明がなかったこと。今回はMSが登場したり戦うシーンで誤魔化す気はないようで、良い意味で抑えめというか控えめになっている印象を受けました。いいぞ、いいぞ。

脚本と演出のバランスが良い

ヤマトで言えば、「波動砲を撃たないとつまらない」みたいな人にはつまらなく感じるかもしれません。私が良いと感じたのは、ハウンゼンの乗客やダバオの住民の描写でした。たとえば、ハサウェイとタクシー乗務員との会話とか。「逆襲のシャア」終盤のアムロとシャアのやりとりを思い出しました。

 

戦闘シーン以外に力を入れる試みは、おおいに評価したいです。単なる販促用の作品になってはいけません。

 

続いて、いまいちと感じたところ

 

全体的に説明不足

さりげない描写とかはよく出来ているのに、地球がどんな状況なのかなど、もう少し説明がないと観客は理解できないだろうな~と感じました。長台詞で説明とかは勘弁ですけどね。そのあたりはもう少し工夫してもらわないと、続きを観てもらえなくなるのでは、と少し危惧しています。

画面が暗くてよくわからない

終盤のクスィーとペーネロペーの戦闘は、暗くて何がなんだかわかりませんでした。唐突にアムロの幻影?が出てきたのも謎でした。亡霊なのか、意識体なのか、過去のやりとりを思い出したのか、あの描写はちょっといまいちでした。

 

まぁ、全体的には良かったです。UCやNTから感じた不快感はなし。「とにかくMSを出せ! 戦闘シーンを出せ!」という方以外にはおすすめできます。

 

特定のスタッフに依存せずに作品を展開できる間は、ガンダムは安泰そうですね。

 

次回は骨伝導イヤホンのことでも書いてみます。

 

ほなほな。

 

 

※ネタバレあり※「「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択」を観てきた 後編

今回は本編の感想になります。

 

インタビューでは

  • NHKスペシャルみたいにする
  • 真田が語り部になる
  • 1969年からスタートする
  • まだ観たことがない人への乗船タラップにする
  • 現代日本の鏡像」として描く

といったことが語られていました。もっとも、福井晴敏氏の大言壮語には散々萎えさせられてきていたので、期待はしていませんでした。

 

ていうかね、福井晴敏氏には言いたいことがあるんです。

 

現代の写し鏡とかどうでもいい

 

まず、娯楽作品として成立するものを作って、その中に社会批判なり社会風刺を混ぜなさい。

 

ヤマトやガンダムハーロックなど既存の作品を利用するな。

 

そもそも、「現代の写し鏡」って何ですか? 私やこれを読んでる皆さんが鏡を見た時、そこに映るものは同じですか?

 

福井氏は声優の山寺宏一氏との対談で、毎年のように宇宙人が攻めてくるヤマトの世界と、災害が頻繁に起きる現代との類似性について語っていますが、たとえば東北の震災で、

  • 被災した方(自宅も失った)
  • 被災した方(自宅は残った)
  • 被災した方(家族を失った)
  • 被災した方(家族は無事だった)
  • 被災した地域にいた方
  • 被災した地域に行った方(ボランティアなど)
  • 被災していない地域にいた方

それぞれが震災で感じたものや経験したことには、埋めがたい差があります。それは震災の二ヶ月後に現地にボランティアとして行き、過ごした経験からわかります。被災していない地域にいて、テレビやメディアを通して被災地を観た人たちが、現地にいた人たちが視覚、触覚、嗅覚で感じたものを共有するのは非常に難しいと思います。

 

福井氏が対談で使った言葉を借りれば、「肌身で感じ」ることなんてできないんですよ。そんなに世界は、現実は、単純でもなければ甘くもない。この部分で勘違いをしている間は、彼が関わる作品はろくなものにはならないでしょう。

 

では、ネタバレありの感想いきます。

 

1969年云々というのはアポロ11号の発射シーンのみ。続いて、第二次大戦後の地球では大きな戦争が起きず、鎮魂の意味で海底に沈んだ戦艦大和を引き上げて、改修して、また沈め・・・いや、その頃、どれだけ技術が進歩したかわかりませんけど、腐食崩壊が進んだ大和がその頃、どんな状態になっているかを考えたら、コストがかかるなんてもんじゃありません。さらに、それを改修って。(笑) ゼロから作った方が早いでしょうに。

 

「旧作ではヤマトは大和の中に作ったが、実際は大和はバラバラの状態だった」 その矛盾を解消するアイデアとしては、極めて安易だったと言わざるをえません。改修した大和が2199年にあそこまでボロボロになったのは何故かという疑問も生じます。ここはあえて描かないでも良かったと思います。描くなら、大和がどんな存在なのか掘り下げないと。

 

続いて、火星への進出と内惑星戦争の描写。地球では戦争が起きなかったのにあっさりと戦争が起きたんですね。そこは置いておくとして、ここはもっと尺を取っても良かったかと。異星人の技術を取り入れた火星側との戦いはもっと掘り下げてほしいと思える出来でした。この部分に関しては絶賛します。若い頃の沖田さんや土方さんとかを出しても良かったかも。

 

2199パートも素晴らしいの一言。第二次火星沖海戦は特に素晴らしく、新規に追加した部分も2199テイストで文句なしの出来でしたね。このあたりまでは、尺の短さを感じつつも、それなりにドキュメンタリータッチで2202の汚名返上と言っていい内容になっていました。時間にして、ここまででだいたい30分くらいでした。

 

2202パートにに関しては、ただの総集編になってました。岩から巨大戦艦が出てくる部分はカットされてましたけど、250万隻の巨大戦艦や病的なひし形メドレー、タコみたいな都市帝国、大量のロボに支えられて波動砲を撃つヤマト、クルーに子供を産ませるG計画、銀河の強力でパワーアップした波動砲とキーマンの特攻でも復活する方舟のコアなどはそのままでした。

 

2202で何を描きたかったのかは本編より伝わってきました。縁が和を生み、その力で敵に立ち向かうのは悪くないです。だがしかしで、古代や真田が2199とは性格が変わってしまったのは本当にいただけません。古代なんかUCのバナージと同じですからね。既存ファンにとっては2199とテイストが悪い方向に変わってしまったことを改めて確認しただけで。

 

2199パートまでは素晴らしい出来だっただけに、60分ほどかけた2202パートが単なる総集編になったのは残念でした。デザインや一部の描写以外は否定できないということかもしれません。

 

距離的、技術的なヤマトの旅の困難さの描写を追加したり、説明不足な部分を補足することにもっと力を入れていれば、新規ファン向けな内容になったでしょうね。大和がヤマトになった意味など、もっと描きようはあったはず。脚本家の力量不足ですね。

 

2199パートまでは100点満点で85点、2202パートは3点といったところでしょうか。

 

次回は「閃光のハサウェイ」のレビューを書く予定。

 

ほなほな。

※ネタバレあり※「「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択」を観てきた 前編

2202があんな出来だったんだから、やめときゃいいのにねぇ。

 

今回の総集編とこれから公開される続編で話題になったことといえば、少なくとも私の周りでは小林誠副監督が参加するかどうかでした。いろいろな噂が錯綜していて、最後のスタッフロールが見どころの一つになっていました。

 

小林誠氏と言えば、ガンダムファンにとっては機動戦士ZガンダムZZガンダムに参加したデザイナーの1人で、モデラーにとっては横山宏と並ぶミキシングビルドの元祖、ヤマトファンにとっては復活篇の監督代行、2199のセットデザイン、そして、2202の副監督を務めたことで知られていました。

 

元々、私は声優を含めたスタッフには興味がないんですよ。名前もほとんど知りません。基本的には「世に出た作品がすべて」というスタンスです。裏方が目立ちすぎるのは良くないことと考えます。

 

 

小林誠氏を意識したのは、2202に関するネタバレをSNS上で何度も行ったことでした。その結果、本編が氏のネタバレの答え合わせのようになってしまいました。

 

正直な感想を書いていたからか、私は早い段階でブロックされていました。中には氏に絡まれてブロックされた方もいたそうです。氏が信頼筋と呼んだり、好みに合う女性は試写会に呼ばれたり、いろいろ恩恵を受けていたようで、その時点で「小物だな」と感じました。権力に今まで縁がなかった反動で暴君になった、といったところでしょうか。

 

それもそのはず、各模型誌との関係は最悪で本は絶版だらけ。私はプラモにチベット仏教の仏具である摩尼車を付けているのを見て、心の底から嫌悪感を感じました。あれを載せる出版社もろくでもないですがね。

 

艦船が出てくるオンラインゲームにも参加しているそうで、彼のデザインを無効にする機能が実装される始末。外国の戦艦に漢字のマーキングがついたり、場違いな文言が描かれたり、空き缶のような構造物がついていたりと、摩尼車の件と同様に、他者や他国に対して配慮や尊重ができないことが伺えます。

 

2202でも小林誠氏はアンドロメダの艦橋に甲板をつけたり、人が乗れないパワードスーツを出したり、大昔のSTGに出てきそうなコスモタイガー1を出したり、既存の艦艇を変な模様だらけにしたり、ガミラス臣民の壁も彼の仕事でしたね。そしてタコのような都市帝国とコウモリのような破壊の方舟。

 

一部をいじっただけなのにアンドロメダを私物化したり、本編と矛盾する設定を副監督の肩書でSNSで発表したこともありました。ガンダムでも似たようなことをしており、ほとんどは妄想やデマでした。が、ヤマトでは副監督でしたからね。ヤマトの製作委員会が彼の悪行を放置しているように見えたのも良くなかった。

 

茶店で塗料を使ったり、ファミレスで接着剤を使ったこともありましたね。前者はヤマトの副監督という肩書がついていたからか、ネットニュースでも話題になりました。

 

人格面での問題は(ネタが多すぎるので)ひとまず置いておくとして、2202での彼の仕事から伺える欠点としてまず挙げられるのは、感性の古さでしょう。

 

今の御時世で、リアリティーにこだわっていた2199の続編で、

  • 発射口の高さが艦載機の全高より低い
  • 空母として構造がおかしい(艦載機の格納やメンテ関連で)
  • パワードスーツなのに人が乗れない、しかもヤマト艦内のスケールがおかしくなっている
  • サイズが巨大化しているのにデザインがそのままな戦闘空母
  • 生物のように大きさがまばらな巨大戦艦
  • 改修後のヤマトが主砲の旋回ができない(上部の構造物が邪魔するため)

これじゃダメでしょう。「運用を考慮できていないこと」が共通しています。見栄えが最優先で、プラモを作る感覚で架空とはいえ兵器をデザインしているわけです。

 

作品の世界観に合わせられないことも重大な欠点として挙げられます。

  • 急に敵味方関係なく、共有の変な模様だらけになる
  • ガトランティスの既存デザインとまったく合わないニードルスレイブとイーター
  • ヤマトに格納できない大きさのコスモタイガー1
  • 土星より巨大な都市帝国
  • ガミラスが唐突に地球製の兵器を使う

まさか、コスモタイガー2の出番が、コスモタイガー1とロボットに奪われるとは思っていませんでした。初代ガンダムに例えるなら、ガンキャノンガンタンクイデオンの敵メカに出番を奪われるようなものです。

 

デザインの良し悪しではなく、作品の世界観を壊すモノが画面を占領するのは良くない、ということなので、それはご理解ください。

 

ところで、副監督の仕事って何なのでしょうか? メカデザインなら2199から続投した方々に任せればよかったのに。現場ではそれぞれの役割と責任範囲は定義されなかったのでしょうか。

 

個人的には、小林誠氏だけが悪いのではなく、監督や脚本家も同罪。一番悪いのは西崎氏だと考えているので、仮に小林誠氏を排除したところで、劇的に改善されるはずはないと思ってます。デザイン面での負の要素がなくなるのは非常に大きいですが。

 

というわけで、小林誠氏が不参加となるならば、総集編で彼の負の遺産がどれだけ排除されるのかに注目していました。完全に排除するには、少なからぬ部分を作り直すことになることになりますから、期待はしていませんでした。

 

総集編の感想を書く前に長々と書いてしまったので、感想は後編に書きます。

 

ほなほな。