万年筆仲間のFさんからセンチュリーのニブ交換をやってくれるお店を紹介してくれと頼まれて、その程度なら頼むまでもないでしょう・・・というわけで千葉まで行ってきました。
Fさんはドラゴンブレスという名のシュクルをお持ちで、「竜の鼻血」だの「竜の血尿」だのと私が酷い名前をつけても怒らない寛大なお方です。前に神戸でお会いしたときは0.5秒で赤が好きなことがわかりました。髪の毛が赤かったので。(笑)
なお、今回からカメラはオリンパスのTough TG-5を使ってます。
上がプラチナセンチュリーのブラックインブラック(ニブはミュージック)、同じくブルゴーニュ(ニブはM)です。てっきり、ミュージックのペン先だけ手に入れたのかと思ってました。^^; 思い込みはいけませんね。
ブルゴーニュのペン先。
ブラックインブラックのペン先。切り割りが2本入っていたり、通常のニブとはだいぶ違う印象を受けます。
ミュージックニブの裏側。ペンポイントは横長です。
さっそくペン先を外しました。あらかじめ手持ちのセンチュリーで外す練習はしておきました。私のと比べるとだいぶ固く、ちょっと焦りました。
こちらはミュージック。ペン芯の部分もだいぶ違います。万年筆は奥が深いです。
結論から書くと、ブルゴーニュにミュージックニブは取り付けられますが、逆はそのままでは無理でした。首軸側の穴が若干狭かったです。ミュージックニブをつけたブルゴーニュは少し緩く、首軸の先からインクが漏れるかな?と不安になりました。
幸い、Fさんがインクを持参されていたのでコンバーターでインクを吸い、試筆をしながら様子を見ることができました。とりあえずはインク漏れは起きないようでした。
完成後はこんな感じ。とりあえず、うまくいってホッとしました。
こちらはFさんがメルカリで手に入れたデルタのロミオ&ジュリエット。小売価格は10万円と、高級な部類に入る万年筆です。
ペン先。切り割りの歪みが少し気になりますが、修理可能な範囲でしょう。
ニブの裏側。こちらは特に問題はなさげ。
天冠部分。豪華ですね~。柄も綺麗で宝石みたいでした。
この万年筆はレバーフィラー式で、私は生まれて初めて見ました。レバーを上げて倒すことでインクが吸入できるみたいです。
個人的にやられた~と思ったのは、キャップリングの部分です。ロミオ&ジュリエットに出てくるジュリエットの台詞がイタリア語で彫られています。
全文は “il mio cuore, come il mare, non ha limiti e il mio amore e profondo quanto il mare: piu a te ne concedo piu ne possiedo, perche l'uno e l'altro sono infiniti”。イタリア語です。英語だと"My bounty is as boundless as the sea,My love as deep; the more I give to thee,The more I have, for both are infinite."になります。
大学は文学部でシェイクスピアも愛読していた私には危険すぎる万年筆です。作り手がこだわるポイントが、ケンシロウが秘孔を突くが如く私の好みにはまってます。
すげー!すげー!と感心しきりな私に、Fさんは天冠部分を外して・・・
画像だとハートが一枚に見えますけど、実際は二枚がつながった状態になっています。ハート型のチャームが万年筆に内蔵! こういった遊び心は大好きです。
センチュリーの改造をするはずが、ロミオ&ジュリエットが主役みたいになりました。(笑) 私も買ったばかりのカメラを見せびらかして、楽しいひとときになりました。少なくとも私にとっては。
ロミオ&ジュリエットは私も買います。(ぇ
ほなほな。