2202があんな出来だったんだから、やめときゃいいのにねぇ。
今回の総集編とこれから公開される続編で話題になったことといえば、少なくとも私の周りでは小林誠副監督が参加するかどうかでした。いろいろな噂が錯綜していて、最後のスタッフロールが見どころの一つになっていました。
小林誠氏と言えば、ガンダムファンにとっては機動戦士ZガンダムやZZガンダムに参加したデザイナーの1人で、モデラーにとっては横山宏と並ぶミキシングビルドの元祖、ヤマトファンにとっては復活篇の監督代行、2199のセットデザイン、そして、2202の副監督を務めたことで知られていました。
元々、私は声優を含めたスタッフには興味がないんですよ。名前もほとんど知りません。基本的には「世に出た作品がすべて」というスタンスです。裏方が目立ちすぎるのは良くないことと考えます。
小林誠氏を意識したのは、2202に関するネタバレをSNS上で何度も行ったことでした。その結果、本編が氏のネタバレの答え合わせのようになってしまいました。
正直な感想を書いていたからか、私は早い段階でブロックされていました。中には氏に絡まれてブロックされた方もいたそうです。氏が信頼筋と呼んだり、好みに合う女性は試写会に呼ばれたり、いろいろ恩恵を受けていたようで、その時点で「小物だな」と感じました。権力に今まで縁がなかった反動で暴君になった、といったところでしょうか。
それもそのはず、各模型誌との関係は最悪で本は絶版だらけ。私はプラモにチベット仏教の仏具である摩尼車を付けているのを見て、心の底から嫌悪感を感じました。あれを載せる出版社もろくでもないですがね。
艦船が出てくるオンラインゲームにも参加しているそうで、彼のデザインを無効にする機能が実装される始末。外国の戦艦に漢字のマーキングがついたり、場違いな文言が描かれたり、空き缶のような構造物がついていたりと、摩尼車の件と同様に、他者や他国に対して配慮や尊重ができないことが伺えます。
2202でも小林誠氏はアンドロメダの艦橋に甲板をつけたり、人が乗れないパワードスーツを出したり、大昔のSTGに出てきそうなコスモタイガー1を出したり、既存の艦艇を変な模様だらけにしたり、ガミラス臣民の壁も彼の仕事でしたね。そしてタコのような都市帝国とコウモリのような破壊の方舟。
一部をいじっただけなのにアンドロメダを私物化したり、本編と矛盾する設定を副監督の肩書でSNSで発表したこともありました。ガンダムでも似たようなことをしており、ほとんどは妄想やデマでした。が、ヤマトでは副監督でしたからね。ヤマトの製作委員会が彼の悪行を放置しているように見えたのも良くなかった。
喫茶店で塗料を使ったり、ファミレスで接着剤を使ったこともありましたね。前者はヤマトの副監督という肩書がついていたからか、ネットニュースでも話題になりました。
人格面での問題は(ネタが多すぎるので)ひとまず置いておくとして、2202での彼の仕事から伺える欠点としてまず挙げられるのは、感性の古さでしょう。
今の御時世で、リアリティーにこだわっていた2199の続編で、
- 発射口の高さが艦載機の全高より低い
- 空母として構造がおかしい(艦載機の格納やメンテ関連で)
- パワードスーツなのに人が乗れない、しかもヤマト艦内のスケールがおかしくなっている
- サイズが巨大化しているのにデザインがそのままな戦闘空母
- 生物のように大きさがまばらな巨大戦艦
- 改修後のヤマトが主砲の旋回ができない(上部の構造物が邪魔するため)
これじゃダメでしょう。「運用を考慮できていないこと」が共通しています。見栄えが最優先で、プラモを作る感覚で架空とはいえ兵器をデザインしているわけです。
作品の世界観に合わせられないことも重大な欠点として挙げられます。
- 急に敵味方関係なく、共有の変な模様だらけになる
- ガトランティスの既存デザインとまったく合わないニードルスレイブとイーター
- ヤマトに格納できない大きさのコスモタイガー1
- 土星より巨大な都市帝国
- ガミラスが唐突に地球製の兵器を使う
まさか、コスモタイガー2の出番が、コスモタイガー1とロボットに奪われるとは思っていませんでした。初代ガンダムに例えるなら、ガンキャノンやガンタンクがイデオンの敵メカに出番を奪われるようなものです。
デザインの良し悪しではなく、作品の世界観を壊すモノが画面を占領するのは良くない、ということなので、それはご理解ください。
ところで、副監督の仕事って何なのでしょうか? メカデザインなら2199から続投した方々に任せればよかったのに。現場ではそれぞれの役割と責任範囲は定義されなかったのでしょうか。
個人的には、小林誠氏だけが悪いのではなく、監督や脚本家も同罪。一番悪いのは西崎氏だと考えているので、仮に小林誠氏を排除したところで、劇的に改善されるはずはないと思ってます。デザイン面での負の要素がなくなるのは非常に大きいですが。
というわけで、小林誠氏が不参加となるならば、総集編で彼の負の遺産がどれだけ排除されるのかに注目していました。完全に排除するには、少なからぬ部分を作り直すことになることになりますから、期待はしていませんでした。
総集編の感想を書く前に長々と書いてしまったので、感想は後編に書きます。
ほなほな。