Something So Right

大洗在住のSEなおっさんが趣味の楽器いじりや模型製作、万年筆いじり、サイクリングその他について書いています。

境界戦機の第一部を観てみた。

とっくに書いたと思ってました。(笑)

 

www.kyoukai-senki.net

 

今まで散々けなしてきた宇宙戦艦ヤマト2202の監督が監督を務めるロボットアニメです。

 

経済政策の失敗や少子高齢化によって破綻した2061年の日本が舞台で、4つの経済圏に分割統治されてるんだとか。主人公は機械好きな少年で偶然出会った自律思考型AIと廃工場で見つけたアメイン「ケンブ」(ガンダムに出てくるモビルスーツみたいなもん)を使って、レジスタンスと一緒に日本を取り戻すために戦う・・・というお話。

 

一通り鑑賞して思ったのは・・・

 

 

 

ペルソナ設定どーなってんの?

 

ペルソナというのはマーケティングの世界で使われる用語で、架空のユーザー像のことです。要するに、大人向けなのか、子供向けなのかがわからんってことです。プラモの販促アニメとしても中途半端。

 

では、いつものように良かった部分と良くなかった部分についてサクッと書いていきます。あくまでも個人的な意見なので、合う人もいれば合わない人もいるでしょうし、どちらが正しいとか間違ってるということはありません。

 

戦闘描写は良い

特にゴーストと北米同盟の戦いは良かったです。どことなくガンダムAGEっぽいと思ったら、AGEの脚本を書いた方がシリーズ構成なんですね。北米のエースが自機を操作しながら他の機体を操るとか、AGEっぽい(良くも悪くもアニメっぽい)描写だと感じました。ま、面白ければいいんですよ。

 

日常シーンはそれなりに良い

バランスはともかくとして、戦闘シーン以外に尺を割いたことは評価できます。戦闘シーンばかりだと飽きますし、緩急やタメがないとつまらなくなるんですよね。私は宇宙戦艦ヤマト2205をいまいちだと思うのは、緩急やタメがないからです。

個人的には主人公を泊まらせた老夫婦のエピソードが好きです。

 

アモウとガイの成長はそれなりに描けている

おっさんが考える「現代っ子」の典型例みたいなアモウは戦う理由を見出して、日本を取り戻すより親の仇を取ることしか頭にないガイの成長が描けているのは良い部分ですね。スナイパーってクールなイメージがあってガイは真逆なのは・・・人によっては面白いと感じるかもしれません。ヒロインは・・・声優さんに同情します。

 

・・・他に良いと思う部分がない。orz

 

では、良くなかった部分について

設定と描写がちぐはぐ

「日本を取り戻す!」とか「日本人に生まれただけで罰ゲーム」とか言う割に、なにか奪われてる感じがしないんですよ。日本語を話して、学校に通えて、レジスタンスに身を投じてもホテルで豪華な食事ができて、指名手配されても変装せずに行動できて、兵器と一緒にあちこち移動もできて・・・って、どこが罰ゲームなんだか。

少子高齢化~って割に子供がけっこう出てくるのも謎です。

メカデザインが兵器っぽくない

主人公側のアメインは有名な工業デザイナーがデザインしたんだそうです。でも、兵器っぽくないんです。自動車工場のロボットと戦闘をするロボットって違うと思うんですよ。あの腕の関節で横方向からの負荷に耐えられるのか?とか疑問がわきます。

基本的に境界戦機のメカデザインは北米同盟のを除いて好みに合わないです。

主人公の行動と物語のゴールがつながるように思えない

これが一番致命的かもしれません。

経済政策の失敗と少子高齢化で破綻した日本を、戦いで取り戻せるんですか?と。4つの経済圏は個人で悪い奴はいても、組織や国家として悪って感じはしませんしね。政治的なやりとりをしてどこかを仲間にするような展開もありませんし、ようわからんな~というのが第一部を通して観て抱いた印象です。

 

採点すると、5点満点で1.5点ですね。基本的な設定と脚本の酷さを他で何とか補ってる状態。

 

プラモで言うと、ガールガンレディとかと同じで「何でその企画が通ったんだろう?」という疑問がわきます。広告代理店にいた頃に、内輪で無駄に盛り上がって無駄な熱意でアホな企画を通して現場が地獄を見る・・・なんてことを何度か経験したことを思い出しました。そのうちの1つなんか、数億円規模だったんですよ。(笑)

 

そろそろガルパン最終章第3話の感想でも書きますかね。

 

ほなほな。