先月末で個人事業主をやめました。
もともと、なりたくて個人事業主になったわけではなく、
月の稼働が400時間を超える
↓
うつ病と診断される
↓
出向先と自社から同時に切られる
↓
数日山にこもったら元気に
↓
知り合いから紹介された会社と契約
という流れで個人事業主になってました。知人のブログで山籠りしたのが2008年となっているので、かれこれ10年近く個人事業主として働いていたことになります。派遣社員 or 契約社員と見せかけて個人事業主として働かせようとする奴隷商人はIT業界に限らず、少なからずいるので要注意ですよ。
私が特殊なのか一般的なのかは良くわかりませんが、基本的に毎日会社に行って働いていたので、フリーランスという表現には非常に違和感があります。CMに白い犬を使う某社にいた頃は40時間休憩なし連続勤務とか朝から夜勤とか不思議な苦行を強いられた反面、ツッコミを入れた後は雨の日は休むとか昼出勤して夕方に帰っても表立って文句を言われることはなかったものの、一般的には普通の会社員と変わらないライフスタイルでした。タイムカードがなく自己申告制なところがほとんどでした。
普通の会社員と違うのは
- 交通費などはすべて自腹
- 有給はない
- 手当の類はない
- 労働者としての権利は一切ない
- 社会保険とかは自分で加入
- トラブルが起きても現場もエージェントも知らんぷり
- 確定申告めんどくさい
といったところでしょうか。フリーランスというと自由に働けるイメージがあるかもしれませんけど、客先常駐をする場合は自由などありません。偽装請負など違法行為を平気で行う業者はたくさんいるので要注意です。
個人事業主になったメリットは
- 他社の仕事を同時に受けられる
- 単価が高い場合もある
・・・他に思い浮かばねぇ。(笑) ただし、客先に常駐する場合は他の仕事をやる時間はありません。業務時間外に打ち合わせその他もしなければいけないため、体力的にしんどいです。
単価に関しても、常駐先と契約先の間に何社も入っているとごっそりマージンを抜かれます。私の場合、毎月70万近く抜かれたこともありました。常駐先と直契約できたりすると月に150万以上もらえたこともありましたが、そんな美味しい話は滅多にありません。
実体験に基づく奴隷商人の特徴は
- オフィスが無駄に豪華(秘書がいたりする)
- 職種などの要望を聞かずに面談をセッティングする
- 契約などのプロセスが適当
- 源泉徴収などが適当
- マージンの話をすると他社のせいにしたり誤魔化したりする
- 契約延長のオファーを勝手に受ける
- エンジニアと面会しない
- 担当がころころ変わる(人の出入りが激しい)
要するに、マージンだけしっかり抜いて後は何もしないのが奴隷商人です。(笑)
法律その他の知識を含めて、自分で自分の身をしっかり守れる自信がある方ならフリーランスや個人事業主に向いているでしょう。適当にやってると、奴隷商人を喜ばせるだけになります。
4月から某広告代理店に入ってみて、毎日会社に行くのは前と変わらず、変わった点はというと
- 会社から携帯電話が支給された
- メールアドレスと名刺が支給された
- 有給がもらえた
- 健康保険や年金は会社が払ってくれるようになった
- ちゃんとした肩書きがついた
と良いことばかりです。肩書き云々に関しては、立場上責任ある地位には就けないけど影武者みたいな役回りを任されることが多かったんです。人事採用を任されたり、正社員しか出られないはずの会議への参加を義務付けられたり(笑) 今のところに移ったデメリットは、収入が減ったことくらいで、全体的にはメリットの方が大きいです。
広告業界はほぼ未知の世界で、ITしか知らないおっさんがどれだけ通用するのか、正直不安しかありませんが、語学も含めて色々挑戦すべきことが具体的にわかる状況は恵まれているので、頑張ろうと思います。
以上、個人事業主をやめた話でした。
次回はアジャイル開発とかスクラム開発について書いてみますかね。
ほなほな。