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都内在住のSEなおっさんが趣味の楽器いじりや模型製作、万年筆いじりその他について書いています。

「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」の感想(2)

さてさて、今回は「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」の感想を書いていきます。長くなったら分けます。

 

駄作だった前作

宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」は駄作でした。あそこまで酷い代物に遭遇することは珍しいでしょう。まだB級サメ映画の方が笑いながら観られます。全7章を3回ずつくらい観ましたが、二度と観たくないです。

”「さらば宇宙戦艦ヤマト」をベースにして主要キャラクターは死なせるな”と、総指揮の西崎彰司氏が無茶苦茶なオーダー出した時点である意味終わっていたんだと思います。そして、彼はスタッフ選びでも致命的な失敗をしました。

 

去った人、残った人

最大の戦犯とされる副監督の小林誠氏は今作からは参加していません。SNSでファンに嫌がらせをしたり、派手にネタバレをした他、本編でも世界観にまったく合わないメカを大量に出したり、病気なのでは?と思うほど菱形模様を散りばめていました。

2199で背景美術として参加した時は良い仕事をしていたものの、映像作品の作り手としての実績はほぼなく、復活篇での仕事ぶりを見ても絶対に選んではいけない人材でした。自ら外れたのか、または外されたのかは不明ですが、彼が参加しないことで得られるものはたくさんあっても、失うものはほとんどない印象です。

 

監督を務めた羽原氏も外れ、代わりにマクロスΔで監督を務めた安田賢司氏が加わりました。2202での羽原氏の役割はよくわかりません。「蒼穹のファフナー」や「境界戦機」を観る限り、無能ではないと思います。どちらかと言うと、点を書くのは得意でも線を書くのは苦手かな、といった印象。

 

副監督がいなくなれば良いかというと、福井晴敏氏は続投しているので不安要素はまだあります。「キャプテン・ハーロック」や「戦国自衛隊1549」は大失敗していますし、有名な「ガンダムUC」や「ガンダムNT」にしてもMS関連の描写がウケただけで、物語としては地球連邦を無理に現代のアメリカになぞらえようとしたり、ラプラスの箱の中身がしょうもなかったりと名作と呼ぶには値しません。

終戦のローレライ」や「亡国のイージス」も潜水艦が海中で主砲を撃ったり味方がいるのに機雷を撒いたりと軍事に関して素人なことは明らかで、物書きとしては政治や軍事、SFに疎く、ファンタジーはなろうレベルという評価になります。登場人物の悲惨な過去が近親相姦だの性的暴行、拷問などワンパターンだったり、主人公の性格付けもワンパターンなのも欠点と言えるでしょう。

 

駄目になった旧作の流れを踏襲

なので、2205には期待していませんでした。新作を出す度にダメになった旧シリーズの流れを踏襲する時点で評価は下がります。

 

インタビューでは西崎氏から2202の後は自由にやってよいと言われたと福井氏は語っています。そして彼は新しい物語を紡ぐのではなく、旧作の焼き直しをすることを選びました。2202でのファンからの反感が気になったのかもしれません。

 

だがしかしで、いくら「さらば」と比べて超えるべきハードルが低くなったとはいえ、

 

数百万隻の戦艦を運用し、土星よりデカく、大量の波動砲がまったく効かない敵

 

これをやってしまった後、どんな敵を出すのか。暗黒星団をそのまま出してもスケールダウンしてしまいます。

いっそ、2202とは異なる、2199からの続編を作るべきだと個人的には考えます。波動砲封印がかわいく見えるほどに、2202には続編を作る上で障壁となる負の遺産で溢れています。

 

2205前編の大まかなあらすじ

  • デスラーによるガルマン星の解放
  • 平和国家としての印象を喧伝するため、ヤマト・アスカ・ヒュウガで新兵訓練を兼ねてイスカンダルを訪問
  • ヤマトの艦長は古代、アスカは何故か雪、ヒュウガは真田。
  • ガミラスから技術交流官として藪が地球に来て、何故かヤマトに乗船。
  • ガミラスが謎の勢力に襲われて母星が爆発。イスカンダルが移動を始める。
  • 同盟国とはいえ戦闘に巻き込まれることを危惧してヤマトは帰還を検討。
  • 新人クルーが反乱を起こすも鎮圧。古代はイスカンダルの救援を決意。
  • デスラー艦隊とデザリアム艦隊の戦闘。
  • デスラーのピンチに現れるヤマト。

ってな感じです。

 

2202から大きく変わった点としては、「わかりやすさ」が挙げられます。いろいろ詰め込んで密度が濃くなったのをうまくまとめたな~と感じました。これは新しい監督の手腕なのでしょう。観ていて「なんじゃこれ?」となる部分はあまりなく、2202の時のようなストレスを感じることはありません。

 

基本的には旧作に割と忠実なリメイクで、ささきいさお氏の「ヤマト!! 新たなる旅立ち」が流れるなど旧作ファンが大喜びしそうな演出もあります。物語としては無難というか真新しさや新鮮味がない一方で、デスラーがガルマン星を開放する場面を最初に持ってくるなど新しい要素もあります。ヤマト3の要素を混ぜたのは良いアイデアです。

 

全体的に、前作を基準にしたらかなり改善されています。「ヤマトを観ているんだな」という気分が味わえます。

 

だがしかしで、藪の扱いが酷かったり、土門の描写や設定が拙かったり、戦闘シーンが旧作よりやや劣っているなど、細い部分には不満もあります。

 

細かい話はまた次回にでも書きましょう。

 

ほなほな。