Something So Right

都内在住のSEなおっさんが趣味の楽器いじりや模型製作、万年筆いじりその他について書いています。

「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」の感想(3)

今回は細い部分で良いと思ったこと、悪いと思ったことを書いていきます。例によって例のごとく、長くなったら分けます。

 

ヒュウガとアスカ

ヤマトの僚艦として軽空母のヒュウガと補給艦のアスカが登場します。ヒュウガの艦長は真田、アスカの艦長は雪で、南部などおなじみのクルーも乗り込んでます。おなじみと言っても前作ではほとんど出番もセリフもありませんでしたが。

それはともかく、主要キャラクターが乗り込む僚艦というのは高評価です。なぜなら、ヤマトは艦隊戦を描こうとしても毎回ヤマトだけがチートな強さを発揮して味方は全滅するパターンが多いからです。

さすがに真田と雪が乗り込んだ艦を沈めないでしょう。・・・クルーをヤマトに戻して沈めるかもしれませんが。(笑)

 

まともになったメカデザイン

ボラー連邦やデザリアムの他、ガミラスと地球にも新メカが登場して、どれも世界観に合ってます。前作で航空隊を押しのけて出番の多かった空間騎兵隊が使うパワードスーツも人間が乗れるデザインになってます。ヒュウガとアスカのデザインも旧作に出てきた空母を上手くアップデートしていて好みです。

 

ガミラス側は、ランベアは好みが分かれるとして、旧作に出たマイナーメカが出ていたり、旧作ファンが喜びそうなネタが詰まってました。病院船とかツボです。地球側の主力戦艦を改造した移民船も登場してたんですね。(気づかなかった)

 

旧作のトンデモ展開はなくなりそう

旧作ではデスラーが暗黒星団の採掘に腹を立てて攻撃し、星まで破壊。それが原因でイスカンダルが暴走を始めて、マグマの噴出でワープするというギャグアニメみたいな展開でした。

今回はデザリアムの目的はあくまでもイスカンダルで、邪魔なガミラスを排除してイスカンダルを星ごと移動させるという展開になってます。まぁ、ワープするくらいマグマが噴出するとかありえませんからね。

 

旧作ファンやマニアが喜びそうな描写

ヤマトが現れる場面やヤマトが救出に現れる場面、ささきいさお氏の歌が流れる場面は旧作ファンやマニアを意識していることが伺えます。悪く言えば媚びているとも言えますが、それくらいしないと2202からは立て直せません。

艦載機の後ろからヤマトが現れる場面を観た時は、劇場で泣きそうになりました。素人がCGで作った御飯事みたいな艦隊戦なんか観たくないんですよ。

艦載機が発艦してから大気圏突入するの?というツッコミはしないでおきます。

 

デスラーがかっこいい

いくら母星が寿命を迎えようとしているからといって、あっさり復権していること、民主化したガミラスでの立ち位置がよくわからないことなど、ツッコミを入れたくなる要素はあるものの、今作でのデスラーはかっこいいです。完結編のデスラー並みにかっこいいと感じました。

狂気の独裁者から王になってましたね。

 

土門と藪の描写はいまいち

土門は、ガンダムSEED DESTINYシン・アスカみたいだな~と思ってました。時間断層が消滅したことで親の会社が倒産、その後親が事故死?したことでヤマトと古代を逆恨みって、しょうもないです。そのあたりの描写はすべてカットして、国民投票までして救う価値があるのかどうか疑問を抱いてる~くらいで十分だと感じました。

 

技術交流官としてガミラスから派遣された藪が、地球側から小学校のイジメみたいなことをされるのは呆れました。縁の力がどうだの大いなる和だの言ってたのに。同盟国からの公式な使者をあんな風に扱って良いのでしょうか。艦長の古代は何もしないのでしょうか。2199の古代なら絶対あんなことは許さないはず。

そもそもの話、ガミラス側では移民が始まっていて、地球から移民船を提供しているということは半年以上前から把握されているわけで、なぜ技術交流官を派遣するのか。なぜガミラスに向かうヤマトに乗艦させるのか。そんなことしてる場合じゃないでしょうに。

 

土門と交流させる場面を描くとか、ガミラスに残した家族を描くために無理やり出番を作った感じがして、このあたりは微妙に感じました。

 

平和国家(笑)

2205の地球は現代日本をイメージしているようです。ガミラスとの同盟もいつのまにか安保条約になってます。安保条約というと軍事同盟か自力で自国を守れないから守ってもらうかの2パターンにだいたい分かれます。2205の場合はどちらなのやら。

地球に住んでいる人からしたら、ガトランティスよりガミラスの方が脅威だったと思うんですよ。滅亡寸前までいきましたし、ガトランティスを認識してからヤマトが特攻するまでの期間は短かったですから。戦争に負けたわけでもなく、チートな軍拡ができなくなっただけで、なぜ”平和国家”を目指すのか、そもそも”平和国家”とは何なのかが示されずモヤモヤしました。

ガミラスがボラーとの戦争を始めたことで、同盟国のくせに巻き込まれることを恐れて同盟の破棄までしようとするのは笑ってしまいます。イスカンダルとの約束をあっさり破り、ガトランティスとの戦いで地球を守ろうとしてくれた相手を見捨てる平和国家。なんじゃそりゃ。

 

前編の最後にヤマトはデザリアムに攻撃をかけています。もし「永遠に」のリメイクが作られて、地球滅亡の危機になったら、古代は責任を取れるのでしょうか。

 

拙い戦闘シーン

2202にちらっと映った、デザインそのままで巨大化したゲルバデス級は”超ゲルバデス級航宙輸送艦”という名前がつけられました。それはともかく、銀河(コスモリバース)がいないのに波動共鳴現象?を起こしたりするのは謎でした。

 

戦闘シーンは戦略も戦術もない感じで旧作からやや劣る感じです。何も考えずに観れば、見栄え的には激しく戦闘しているようには見えます。しかし、雷撃機を至近距離に転送して雷撃してから艦隊を突入させ、それから艦載機を発艦というのはまったく理にかなっていません。旧作はもっとまともでした。

レーダーが使えない相手に雷撃するにしても距離を取るべきで、艦隊が乱戦を始める前に艦載機は発艦させるべきです。あれだと、味方からの砲撃も避けなきゃならなくなります。

 

発艦シーンもディフレクターなどは使わず、レシプロ時代の発艦を見ているようでした。非常に古臭い、2199を知っている側からしたら見劣りする描写でした。

 

不要な後付設定(2202の負の遺産

古代は時間断層というか、軍拡を推し進めるやり方に否定的なスタンスでした。なので、時間断層を失ったことでウジウジするのはおかしな話です。藪に対するイジメに対応しなかったり、土門の軍規違反を何度もなかったことにしたり、組織人としてあるまじき振る舞いが多いのもおかしな話。艦長らしくなったようで、まったく軍人らしくないです。

 

2202で加わった設定で一番不要なのは、ガミラス人が母星以外で長生きできない設定でしょう。2202に出てきた少女は地球で暮らしていますし、ガトランティスの技術奴隷はどうなるのか。2199でいろんな国家を征服していたこととも矛盾してきます。ほっとけば死ぬ相手に服従なんかしますか? 母星を探すなら、いちいち征服なんかせずに母星となる惑星を探すことを最優先にすべきでしょう。

 

そういえば、ユリーシャってあんなキャラでしたっけ?

 

作画はちょっと良くない

ヤマトが最初に現れる場面は旧作の方が良かったです。ヤマトの巨大さを表現するならもっと他にやり方があったはず。今作では作画ミスか?と違和感を抱きました。

 

 

 

この他にもガルマン人の首輪とかいろいろ違和感を感じるというか、チャチだな~と感じる部分はあるものの、よくぞここまで戻したな~と感心もしました。

 

2202がとにかく酷すぎたので、その反動で評価が高まっている部分は確実にあるでしょう。

 

私の評価は「普通」です。5点満点で3点。後編でいろいろ秘密が明かされるようで、福井晴敏氏の悪い癖が出ないことを祈ります。

 

ガンダムなどでよく使われる、登場人物が近親相姦してるとか、性的暴行を受けたとか、女性としての機能が~とか、暴行や改造手術を受けて五体満足じゃないとか、悪趣味な性癖が出ていたら大変なことになっていたでしょうね。

 

はたして、後編はどうなることやら。

 

ほなほな。